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BNSF鉄道についてのバフェットの考え
【バフェットからの手紙 2010年 2ページ目より引用・翻訳】
チャーリーも私も、バーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道(以下、BNSF鉄道と省略)の将来について、非常に強気です。
なぜなら鉄道は、競争相手である陸運と比べて、コスト面と環境面で優位性があるからです。
例えば、去年バーリントンはディーゼル燃料1ガロンあたりで、1トンの積荷を500マイル輸送することが出来ましたが、これは、陸運と比べると3倍、輸送効率が優れていることを意味します。
つまり、鉄道のさらなる発展によって、アメリカは温室ガス削減と省エネを、同時に実現することができるのです。これは社会の利益につながると言えるでしょう。
今後、アメリカにおける物流は増加の一途をたどり、バーリントンはその増加した物流量のシェアを握っていくはずです。
鉄道輸送ビジネスを成長させるためには、非常に多くの投資が必要となりますが、その多額の資金を供給できる存在として、バークシャー以上の会社はありません。
なぜなら私たちバークシャーは、経済や市場が混乱しようとも、資金供給に困ることはないからです。
昨年、アメリカ経済に悲観論が広がっていた時でさえ、私たちは60億ドルの設備投資を継続し、バークシャーの安定した資金力を示しました。60億ドルの90%、つまり54億ドルは、アメリカ国内に投じました。
たしかに私たちのビジネスは、将来、海外へ拡大していくことでしょう。
しかし、投資の大部分は、アメリカ国内で行います。
2011年、私たちは80億ドルという、これまでで最も多額の設備投資を予定していますが、昨年からの増加分である20億ドルは、すべてアメリカ国内で投資します。
この段落を読むと、バフェットはBNSF鉄道の将来について非常に強気であることがわかります。
その理由として鉄道輸送は、トラックを使った陸運と比べて、コスト、輸送効率、環境面で優位性があることをあげています。

またバフェットはこの文章で、「主要な投資対象国はアメリカであること」や、「生活インフラを支える企業として適切な設備投資を行なうこと」を強調しています。
多かれ少なかれ、「投資会社が鉄道会社を買収した。」というニュースを聞くと、「サービスよりも利益を優先するのではないか。」とか、「国内で儲けたお金を海外に回すなんてけしからん。」と考える人がいます。
新聞やテレビやネットのメディアも、そういった批判を投げかけがちです。
そういった動きを牽制し、「バークシャーがバーリントンを買収することは、アメリカにとって利益になる。」ということをアピールすることで、「今後も、良いインフラ産業の買収案件を手がけたい。」というバフェットのしたたかな考えが見て取れると思います。
BNSF鉄道とは、大陸横断鉄道のひとつであり、北米においてユニオン・パシフィック鉄道とともに最大の鉄道路線網を持つ、アメリカ第2位の鉄道会社であり、貨物輸送を手がけている会社です。
実は、2009年にバークシャーによるBNSF鉄道の買収が発表された際、投資業界ではちょっとした鉄道ブームとも言うべき現象が起きました。
例えば、日本では野村證券が「JPM世界鉄道関連株投信」という投資信託を大々的に販売しましたし、メディアもこぞって、鉄道関連銘柄と題した特集を組みました。
ただ、こういった現象を見るにつけ、ウォーレン・バフェットの真実が全く伝わっていないと私は思います。
バフェットはあくまで、「アメリカで貨物輸送を手がけるBNSF鉄道に強気」なのであって、鉄道関連の部品を作る会社だとか、日本の鉄道会社全てに強気なわけでは決してありません。
事実、2010年のバフェットからの手紙でも、このBNSF鉄道に関する記述の後に、「アメリカの将来について非常に楽観視している。」という趣旨の文章があります。
つまり、、、
「アメリカ経済は今後も繁栄し続ける」
「アメリカは広大な大陸を有する国でありトラックよりも鉄道の方が輸送効率に優れている」
という2つの前提条件がある上で、BNSF鉄道を魅力的だと判断しているのです。
ですから、「バフェットが鉄道会社を買収した!」という情報を鵜呑みにして、日本の株式市場で鉄道関連銘柄を物色したり、証券会社が便乗して組成した鉄道ファンドを買ったりしても、それが利益につながるかと言うと、相当疑問が残ることは、お分かりいただけると思います。
ちなみに、数々の買収を手がけてきたバークシャー・ハサウェイですが、BNSF鉄道の買収には、特に意欲的であったと言えます。
それは、総額263億ドルという買収金額からも明らかですが・・・もう一つこれまでの買収と違うのは、バークシャーの株式を6%も発行して買収したことです。
バフェットは、バークシャーの経営者であることに加えて、バークシャーの大株主でもあり、「バークシャーの資金は、自分のお金と同様に大切に扱う」と事あるごとに口にしています。
そのバフェットが、BNSF鉄道とバークシャー株式とを交換したという事実から、いかにバフェットがBNSF鉄道の株式に対して価値を見いだしているかが分かります。
少なくとも、買収時点で、バークシャーの株式よりも、バーリントンの株式の方が価値があると考えていたからこそ、現金に加えて、新株発行したバークシャー株6%でもって、バーリントンを傘下におさめたのでしょう。
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