先ほどは、清算価値の算出にあたって、貸借対照表を利用しました。
貸借対照表から清算貸借対照表を作成するというプロセスを踏んだわけですが、全ての企業に対して、このような分析を行うのはなかなか大変であるということもまた事実です。
そこで、簡易的に清算価値を算出し、それと時価総額を比較する方法をここでは紹介したいと思います。
貸借対照表を再掲載しておきます。
| <資産の部> | <負債・少数株主持分・資本> | ||
| 【流動資産】 現金及び預金 受取手形及び売掛金 有価証券 たな卸資産 繰延税金資産 その他 貸倒引当金 |
9,184,131 2,929,485 4,040,226 1,437,969 769,245 3,153 69,982 ▲65,930 |
【流動負債】 支払手形及び買掛金 未払法人税等 繰延税金負債 賞与引当金 その他 |
3,142,791 2,712,942 66,224 846 77,800 284,977 |
| 【有形固定資産】 建物及び構築物 機械装置及び運搬具 工具器具及び備品 土地 建設仮勘定 |
2,365,887 322,625 342,049 62,436 1,621,921 16,853 |
【固定負債】 退職給付引当金 繰延税金負債 再評価繰延税金負債 その他 |
1,762,358 1,061,450 181,622 505,453 13,831 |
| 【無形固定資産】 | 57,243 | 【少数株主持分】 | 1,342 |
| 【投資その他資産】 投資有価証券 長期性預金 その他 貸倒引当金 |
4,065,911 3,339,955 500,000 247,234 ▲21,278 |
【資本】 資本金 資本剰余金 利益剰余金 土地再評価差額金 株式等評価差額金 自己株式 |
10,766,681 3,570,000 4,398,060 2,363,794 207,005 234,091 ▲6,269 |
| 資産合計 | 15,673,174 | 負債、少数株主持分、 資本合計 |
15,673,174 |
清算価値算出の目安となる以下の3つの指標を紹介し、日本ファイリングの場合、それがどのようになるかを確認します。
(1)純資産
「総資産−総負債−少数株主持分」(すなわち、資本合計)で算出されます。すなわち、貸借対照表の数値が換金価値に等しいことを前提とした清算価値の推定値です。
(2)正味運転資本
「流動資産−流動負債」で算出されます。これは、ベンジャミン・グレアムが提唱した清算価値の推定値です。
(3)ネットキャッシュ
「現金預金+有価証券−有利子負債」で算出されます。つまり、換金性が非常に高い資産と負債にだけ注目した清算価値の推定値です。
日本ファイリングの場合、それぞれ以下のようになります。
あくまでも、簡易的な計算であるということだけは忘れないでください。